兼好法師

酒は百薬の長

徒然草 第一七五段は実に面白い。
有名な百薬の長の記述があり、
「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ」と苦言が……
酔っ払いは嫌いだの、脳味噌を溶かすだのw
でもお酒はやっぱり好きならしい…w
兼好法師はツンデレだったのに違いないw

「酒は百薬の長」とは愛飲家の言い訳に使われるが、元は国がお酒を専売するために使われたのが始まり。
「それ塩は食肴の将、酒は百薬の長、嘉会の好、鉄は田農の本」
前漢を基奪した王券が鉄、酒、塩を専売制にするときの詔書の言葉。
言わば重税を課すためである。

お酒と税は密接な関係にある。
もちろん日本でも。

日本のお酒と税

1962年キューバ危機により世界が揺れていた頃…
日本では酒税法が改正され、「雑酒」から「ウイスキー類」が独立した。
等級は、原酒混和率に応じて設けられ、特級・1級・2級の3つ。
「ウイスキー特級」が誕生である。

その後、サッチャー元首相が対日本との酒税・関税の話で「同じアルコール度数なら同じ税率にすべき」という主張で、当時の竹下大蔵大臣を説き伏せ日本酒の級別性を廃止にしたり、スコッチウイスキーの関税を引き下げさせ、ウイスキーの価格を低くしたのも有名なお話。
これがあの1989年の等級廃止である。

当時、富裕層だけの楽しみであった輸入ウイスキーが、今こうして日本で気軽に楽しめるようになったのはサッチャー元首相のおかげかな。

兼好法師も喜んでいるに違いない。
サッチャー元首相に感謝。

あっ……
兼好法師はウイスキー飲んだことねーなw

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